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日本の認知症ケアがフィリピンの国家資格に加わる?

フィリピンから、介護の世界に新しい波が来ています。
 
出稼ぎで知られるこの国には、「NC2 Caregiving」という介護の国家資格が存在します。
これは、技術教育開発庁(TESDA)が提供するプログラムの一つで、海外で働くフィリピン人ケアワーカーのスキルと知識を国が保証するために設けられました。この点から見ても、ケアワーカーを海外に推し進めるのは、フィリピンの国家戦略の一環と言えるでしょう。
 
 
(フィリピン人ケアワーカーの教育風景)
 
さて、国家戦略として、フィリピン人ケアワーカーを海外市場に売り込むわけですが、民間資格だけでは信頼性が問われがちです。しかし、「NC2 Caregiving」は、フィリピン政府が背後にあるのですから、その資格の価値が格段に上がります。このように、国の後押しもあって、フィリピン人ケアワーカーは世界各地の介護・医療現場で活躍しています。
 
(フィリピン介護国家資格のカリキュラム内容)
 
ところで、TESDAが今、新たな動きを見せています。それは「NC2 Dementia Care(認知症ケアの国家資格)」の導入です。認知症ケアは、日本だけでなく世界的な課題になっています。TESDAはこの新しい資格を通じて、認知症ケアに特化した人材を育成し、世界に送り出そうとしているのです。
 
そんな中、予期せぬニュースが入ってきました。昨年から取り組んでいた「きらめき介護塾」の認知症紙芝居を、グローバルバージョンにリモデルした「Dementia Care Digital Kamishibai(認知症ケア デジタル紙芝居)」が、この新しい資格のカリキュラムに含まれるかもしれないというのです。
(認知症ケアデジタル紙芝居を使ったプレゼン@国際認知症ケア学会)
 
この話が進んでいたのは、私のフィリピン人パートナーが、認知症ケアアジアと共に、水面下でTESDAと交渉していたからです。TESDAも、日本の進んだ認知症ケアを取り入れることで、他国に対してもアピールできるし、日本の介護市場へのフィリピン人ケアワーカーの送り出しにも役立つと考えたのでしょう。
 
繰り返しになりますが、技術教育開発庁(TESDA)によって提供される資格認定プログラムは、海外にフィリピン人ワーカーを売り込むための品質保証です。したがって、資格と海外雇用がリンクしていなければ、TESDAが動き出すことはない、というのが私の見解です。
 
外国人ケアワーカーの受け入れを加速している日本の現状を鑑みても、Dementia Care Digital Kamishibai (認知症ケア デジタル紙芝居)がフィリピンの認知症ケアの国家資格のカリキュラムに加わることは十分にあり得ると思います。
 
彼らの話によると、2018年からこのプロジェクトは動いているようです。TESDAとの協議も、十分に重ねていることが分かりました。
 
もし、この話が実現すれば、フィリピン人ケアワーカーの背中に乗って、世界中に日本の認知症ケアを広げることができるかもしれません。まさに、たなぼた的な発想です。
 
こんな行き当たりばったりの展開ですが、0→1で何かを生み出す時というのは、たいていぐちゃぐちゃのカオスの中から、偶然と偶然がいくつか重なり合って、気がついたらカタチになっていたと気づくものです。なので、スマートではなくてもいいから、諦めずに前に推し進めることが大切だと思います。重要なのは、パッション(情熱)です。
 
現時点で、私が出る幕はほとんどないので静観しながらも、実現できるようにと天に祈っています。たなぼただろうが、他力本願だろうが、なんでもいいです。手段は問わず、日本の介護を世界に届けていきます。
 
(アジアの医療従事者向けに日本の認知症ケアをオンラインで指導)
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