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メールと名刺の行く末

半年に1度のペースで、マニラ日本人交流会、通称『ワインの会』を開催しています。2013年から始めましたので5年間続いている交流会です。そもそもの始まりは、私がまだ30歳になったばかりの時に、同じ年の某通信大手にお勤めの駐在員と一緒に『アラサーの会』をはじめました。アラサーの定義を20~30代として、マニラで働く同世代に声を掛けて定期的に集まっての飲み会です。徐々に人数が増えていき40~50人くらいまで規模が拡大しました。

『アラサーの会』の認知度が高まるにつれて私の元のこのような苦情が届くようになりました、『私は40代なのでアラサーの会に参加できません、福井さん、なぜアラフォーの会を開催しないのですか』と。同様に、50代の方からは、『なぜ年齢制限をすのですか、アラフィフの会も開催してください』、しまいには60代からも『アラシックスの会を!!』という声があり、このままでは収集がつかないため『ワインの会』というどの世代の方にも参加できる交流会を始めることになりました。

現在のマニラ日本人コミュニティでは、頻繁に『80年生まれの会』『82年生まれの会』『74年生まれの会』などなど細かく年代を分けての交流会があります。同世代ならではのトピックスもありますし、それはそれで楽しい交流会ですが、私の場合は以上の理由のため全世代を対象とした交流会を行っています。

 

今回も20代から60代まで幅広い方々にご参加いただきました。

(写真を撮ったのがイベントの後半であったため50代~60代の方々は気分よく酔って既にお帰りになっていました(笑))

 

さて、このような交流会を5年間も開催していると時代の変化を感じることがあります。それは、コミュニケーションツールの変化です。『ワインの会』開催当初の2013年から、会の案内はメールで行っています。ただメールでの一斉送信ですと、迷惑メールに入って見落としてしまったり、すでに帰任されている場合のアップデートが必要だったりなど、不自由な点があります。そこで、最近ではメールと併用してフェイスブックを使っての告知もしてます。主に20代~30代の方には有効な手段で、フェイスブックのメッセンジャーで簡単にシェアもできるため拡散力があります。

 

 

上記のグラフを見て分かるように、現在の10代20代はメールよりもSNSを活用しています。メール世代は私たち30代以降になります。20代の方が言ってました『メールはメンドクサイ』と。確かに、メールのやりとりを何度も繰り返すよりも、SNSを使ったほうがサクサクッと話が進んでいきます。今の20代が社会の主力になる10年以内には、メールはあまり使われなくなる世の中になりそうですね。

そして、名刺です。時代の流れが速い現代において、名刺に書かれている情報もすぐに古くなっていきます。転職したり、職種が変わったり、複数の仕事を同時に行っていたりとすると、名刺で毎回アップデートするのは難しいですね。所属や肩書、職種よりも、本人にフォーカスしたSNSで繋がっていたほうが、自然とアップデートできて便利です。『私はSNSやりませんので』なんて言っているとどんどん時代から取り残されていきますね~。『ガラケーに慣れているので、今更スマホは使えません』と言っている人と同じくらい時代遅れになっていくかもですね。

ガラケーで思い出しましたが、かたくなにスマホを使うことに拒否し続けていた60代の経営者の方が、周りの圧力にとうとう屈服しスマホを使うようになりました。その方から写メ(この言葉もそろそろ死語になりそう)が送られてきたいのですが、なんと手書きのメモを写真で撮って送ってきたいのでした!!その方曰く、文字の打ち方が分からないが、写真だけは撮って送ることができるので、相手からのSNSの内容を読んで、返信は手書きのメモの写メで行っているようです(笑) 新しい形のコミュニケーションですね(^^;)

テクノロジー最先端の中国では、SNSといえば、動画ではなくライブ配信が主流になりつつあるようです。中国のテクノロジーの発展はすごいですね、支払いはキャッシュレスが当たり前。中国人の友達の話では、物乞いも現金は受け取らないで、スマホで課金してもらうとか。偽札の心配もなくキャッシュレスの方が断然便利だそうです。

このように時代はどんどん変化していっています。スマホの次のコミュニケーションツールはVR(バーチャルリアリティ)と言われています。仮想現実ですね。それが実現する日もそう遠くはないようです。その次は、テレパシーでしょうか?冗談に聞こえるかもしれませんが、私の高校時代のポケベルから今のスマホの変化はかなり劇的でした。それ以上の変化のスピードですから、何が起こっても不思議ではありません。大切なのは常に自分自身を変化(アップデート)し続けていくことだと思います。世代をまたいだ交流会は、自分の今の立ち位置を確認するよい機会になりますね。

 

池の水その後。。。

以前こちらのブログでもお伝えしました『緊急SOS 池の水全部抜く』は無事に放送されました。初海外からのSOSということで3時間スペシャルで取り上げてもらいました、テレビ東京さん、ありがとうございます!!今回の池の水全部抜くのプロジェクトに関わり、改めて【異文化理解】の奥深さについて学びましたのでシェアさせていただきます。

 

フィリピンの国立公園にある日本庭園。この庭園は元は日本の団体である『一般財団法人 フィリピン協会』が作ったものです。その後、日比友好のために、こちらの日本庭園をフィリピン政府に寄贈しました。従って、日本庭園という名前はついていますが、所有者はフィリピン政府となります。

 

 

ところが、フィリピン政府管轄の国立公園開発委員会の管理があまり行き届いていなく、池の水がどんどん汚くなってしまいました。そこで、日本庭園を定期的に掃除をしている日本のボランティア団体、『マニラ会』を通して、番組にSOSを送りました。送り主は私です。

私はこう考えました、〝フィリピンの国立公園開発委員会はお金がなくて池の水をきれいに掃除が出来ない、ならば日本のテレビ番組にお願いして池の水をきれいにしてもらおう!そうすれば、きっとフィリピン人に喜んでもらえるはず〟そういう想いで番組に応募しました。

ところが、私の想いとは裏腹に公園スタッフは積極的に協力をしようとはしてくれませんでした。〝なぜなのだろうか?〟この提案は、日本サイドのお金で池の水がきれいになって、フィリピンにとっては嬉しいはずなのに。。。もしかしたら、池の水を抜くことで、公園スタッフにとっては余計な仕事が増えるのを懸念してかと思い、私は『池の水を抜く許可だけくれればあとはすべてこちらで対応します!』と約束をして半ば強引に推し進めていきました。

 

 

そして、当日

 

順調に池の掃除も進み、マニラ在住の子供たちも喜んで魚を捕まえたり、泥遊びをしたりと楽しんでいました。一方、フィリピンの公園スタッフは、約束通り?一切関わってきませんでした。

 

 

とにかく、大量に取れる外来種のティラピア

 

衝撃の5000匹以上です!!

 

ティラピアはフィリピンでは食用として有名であり、市場に行けば買えます。

 

ところで、なぜこんなにも日本庭園の池の中にティラピアが大量にいるのか、不思議に思いませんか?私はこの企画を進めるにあたり、その理由を長く庭園を見守ってきたマニラ会の会員に尋ねてみました。その方の回答は、〝池の水は地下水をくみ上げているので、その中にティラピアの卵が混ざっていて、それが繁殖しているから〟とのことでした。もっともらしい理由で私も納得していました。

 

 

しかし、猛獣ハンター加藤先生から衝撃の事実が明らかになりました。なんと!!

 

そうだったのかーーーー!!!!ティラピアを養殖していたという衝撃的な事実が明らかになりました。確かに、夕方頃に日本庭園をのぞいてみると、公園スタッフが釣りをしている姿を何度か見かけました。あんなに汚い池の中にいる魚を捕まえて、まさか食べるという発想はまったくなかったので、ただの暇つぶしで釣りをしているのだと思ってやり過ごしていました。

しかし、意識的に誰かがティラピアを池に放流し、育てて捕まえて食べていたとは!!!私はその事実が信じられず、加藤先生に〝地下水から卵が繁殖して増えたのでは?〟という説をぶつけてみましたが、〝それはない!!〟と断言されてしまいました。

(ロケ後の打ち上げの様子、この席で加藤先生に確認しました。。。)

 

 

捕獲後の大量のティラピアはすべてフィリピン人ワーカーが持って帰りました。数が多すぎるため、公園のガードマンや清掃スタッフにも配ったようです。

 

これで、なぜフィリピンの公園スタッフが非協力的な理由が分かりました。日本庭園はティラピアの養殖場だったからです(笑) 池が濁っていたためその事実が分かりませんでしたが、池の水を抜いてみて明るみに出ました。もちろん全ての公園スタッフではなく、一部の人たちが養殖池として利用していたのだと思いますが、これは全くの想定外の出来事でした。。。

 

 

フィリピンに来て約7年。まだまだこの国を理解するには時間が必要だと痛感した出来事でした(^^;)

 

 

フィリピンの結婚式

先日まごのてグローバルの仲間が結婚しました(^^♪

 

奥さんは美人のフィリピン人女性!!国際結婚となりました。出会いはまごのてグローバルが定期開催している、『Friendship party for Japan and Philippines(日比友好パーティ)』で彼が一目ぼれをしたようです。

 

 

その後、彼の猛アタックの末、1年前からお付き合いが始まり、めでたく結婚となりました。良かったですね~。まごのてグローバルの日比友好の場を最大限に活用したのが、まごのてグローバルのスタッフとなりました(笑) やはりこれからの時代は、プラットフォーマーになることが大切ですね!!

奥様の家族も田舎から参列されました。

 

フィリピンは本当に家族を大切にする国民です。奥様が一生懸命に日本語で彼の家族のためにスピーチをしているシーンが印象的でした。

 

来年から毎年1万人の外国人介護士が日本に行くことになります。きっと日本でも国際結婚がどんどん増えていくでしょうね~!!お二人ともおめでとうございます!(^^)!

 

寮生活サポートプログラム

いよいよ、政府は単純労働を含む外国人労働者の受け入れ拡大にカジを切りましたね。介護業界にも様々な形で、外国人介護士が入ってくることになるでしょう。

 

 

外国人労働者の受入れが拡大する中で、国内外の人材紹介業や日本語学校ビジネスが盛んになりそうですね。もちろんまごのてグローバルも、フィリピン国内で介護業界に携わる人材紹介や日本語教育に関わっていきます。しかし、多くの人たちが人材紹介と日本語教育に取り組む中で、これから必要になるサービスを考えた時に出てきたアイデアが、以前にもお伝えした、【日本人介護士へのグローバル研修事業】と【外国人ワーカーへの寮生活サポート事業】です。今回は寮生活サポート事業について説明します。

そもそも、なぜこの事業を思い付いたのか?日本政府とフィリピン政府の間で、2009年より経済連携協定が結ばれていて、フィリピン人介護士と看護師が日本の介護や医療現場で働くようになりました。来日の前に、彼らは日本語と文化や習慣を学ぶために半年間、共同生活を行います。その時に、日本語教師として働いていた友人から現場の話を教えてもらいました。

友人からは、日本語教育と生活指導は別々の専門家が対応していると教えてもらいました。確かに、半年間の共同生活となると、通学生とは異なり教室の中だけで日本語を教えていればOkということではなくなりますね。共同生活ならではのサポートも大切になってきます。私が特に重要だと感じたのは、食事と体調管理です。そこで【寮生活サポート】のプログラムを作りました!

 

 

こちらがフィリピンの一般的な食事メニューです。

炭水化物と脂肪が多く、野菜が少ないのが特徴です。その結果、

上記のような症状が起こりやすくなります。共同生活や勉強によるストレス対策も重要な課題です。

 

そこで、管理栄養士指導のもと、フィリピン人シェフが献立をつくります。月に2回の日本食で日本の食生活にも慣れてもらいます。

 

米や保存のきく野菜や穀物は産地直送で購入し食材費をセーブします。そのセーブしたお金を使って、普段の食事では補いきれないビタミンやミネラル、良質な脂をサプリメントで補給します。

 

健康管理には運動も必要です。ラジオ体操やヨガ、ズンバや日本固有のよさこいなど、学生が楽しく参加できる運動メニューを用意します。

 

 

日本語学習は教室の中だけでなく、日本人との交流を通して自然と覚えていくことも必要です。レクリエーションの提供もプログラムに含まれています。

このように、日本語学校だけでは手が回らない共同生活の困りごとを解決するためのプログラムです。

 

先日、フィリピンで日本語学校を経営している方に、こちらのプログラムを紹介させていただいたところ早速検討してもらえることになりました!!現在は通学生のみで寮は設けていないようですが、日本語学校で住み込みで働いている日本人教師が、フィリピン料理を1年間食べた結果、体調不良になってしまったようです。。まずは生徒ではなく教職員向けにサービスを導入したいと仰っていただきました(^^;)

寮生活プログラムは、介護学生だけではなく、これから日本に働きに行く外国人ワーカーすべてに対して提供できるサービスです。日本に行く外国人ワーカーが劇的に増える来年からは忙しくなりそうです!!

番外編『池の水全部抜きました(笑)』

こんにちは!最近お堅い内容の投稿が続いてしまったので、今回は箸休め的に、まごのてグローバルの活動とは関係なく私のプライベートの出来事をお伝えします。皆さん、『緊急SOS!池の水全部抜く大作戦』という番組はご存知でしょうか?『手付かずに放置していた池に対し掻い堀りを行って綺麗にするとともに、そこにはどんな生物が住み着いているのか検証していくと言う番組』(ウェキペディア引用)

 

去年10月に、この番組にSOSの依頼を送りました~!

           

(日本庭園の池)

マニラのリザール公園の中に日本庭園があります。この庭園は〚一般社団法人フィリピン協会〛より日比友好のため、フィリピン政府に寄贈されました。しかし、フィリピン側の管理があまりよろしくなく、さらに在比日本人からも忘れられた存在となってしまったため、庭園は通行人が投げ捨てるゴミで荒れ地のようになってしまいました。

それを見た韓国商工会議所が、リザール公園の管理機関に対して『日本人が管理をしないのなら、我々が買い取ります』とオファーをしたようです。それを聞いた日本大使館が慌てて、当時マニラ湾の清掃を行っていた、〚マニラ会〛というボランティア団体に、日本庭園の掃除をしてもらえないかと、相談をしました。

本来であれば、フィリピン政府に寄贈したものであるため日本人が管理をする必要はないのですが、『Japanese Garden(日本庭園)』と名づけられた庭園は、一般のフィリピン人からしたら、日本国の所有物だと勘違いされています。そんな事情もあり、以後はマニラ会が月1回日本庭園の掃除を受け持つことになりました。

そのマニラ会の掃除に私も参加しました。去年の10月の出来事です。池の周りのゴミ拾いをして庭園はある程度きれいになったのですが、池の中が汚い!!財源が乏しいマニラ会では、池の中をきれいにすることが出来ずにいました。それならばということで、『池の水全部抜く』のHPから応募をしたところ、海外からの依頼ということで番組的にも面白いと思っていただき、約半年間の準備を経て今回のロケが実現しました。

(フィリピンからのSOSビデオレターの映像)

 

(垂れ幕や庭園の中にいる鯉を補完するためにプールを準備)

(ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが来てくれました!)

(在比日本人のボランティアの方たちで一緒に池の掃除)

(鯉も無事に救い出せました!)

 

(外来種であるティラピアは、フィリピンでは食用として馴染みのお魚です)

今回の池の掃除で、約1600匹以上のティラピアを捕獲しましたが、駆除することなく掃除を手伝ってくれたフィリピン人や公園のスタッフたちがみんな持って帰りました。命を粗末にすることなく胃袋に収める、素晴らしいことですね!!

(ティラピアは焼いて食べるか、油で揚げて食べるようです)

 

番組ディレクターからは、良い映像が取れたとのことで、依頼主としても安心しました。番組が放送されれば、在比日本人からの関心も高まり、日本庭園ももっと活気が出てくるのではないかと期待しています。日比の架け橋になる活動が出来て私も満足でした!!

(ロケ後の打ち上げの写真、お疲れ様でした!)