海外介護

やさしい世界の作り方

注文を間違えるレストランのイベントで、認知症紙芝居を披露しました。

今月は、大学、介護施設、レストランと、紙芝居を披露する機会が続きました。それぞれイベントの目的も対象者も異なります。しかし、認知症や介護というテーマには、多くの人が関心を寄せています。

世界が長寿化していく流れの中で、これらのテーマへの関心は今後ますます高まっていくのではないでしょうか。

紙芝居という日本の伝統文化を使うことで、どんなバックグラウンドを持った人にも、認知症について分かりやすく伝えることができる。そのツールとしての価値を、改めて実感しています。

ありがたいことに、認知症紙芝居のパフォーマンスを、わざわざ遠方から聞きに来てくれる人や、何度も参加してくれる人がいます。

写真は、私の紙芝居を4回も聞きに来てくれた介護職の女性です。 週6日、中国人の利用者さんの家で介護をしているそうです。その利用者さんは認知症とのことでした。

私の紙芝居を聞いたことで、介護の仕方が変わり、利用者さんとの関係が良くなったと言ってくれました。

「愛が大切だとわかった」 そう話してくれました。

立ち話だったため、具体的にどのように介護の仕方や考え方が変わり、行動の変化につながったのかまでは詳しく聞くことができませんでした。

しかし、本人がポジティブな変化を実感していることは確かです。その話を聞けたことがとてもうれしかったです。うれしくて一緒に写真を撮りました。

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実際、イベントを何度繰り返していても、聞いている人の行動変容につながらなければ、エンタメだけで終わってしまいます。

エンタメの要素はもちろん大切です。しかし、私が意図しているのは介護の教育です。一方で、エンタメの要素があるからこそ、何度も聞きに来てくれるとも言えます。

楽しく学ぶ。

エンタメと教育、その両軸が必要な時代になったと感じています。なぜなら、ただ学ぶだけであれば、ネットやYouTube、AIからの情報で十分だからです。

では、また聞きたくなるようなパフォーマンスをするにはどうしたらよいのか。彼女のおかげで、新しい課題が見つかりました。

リアルイベントと並行して、オンラインでも外国人ケアワーカー向けの認知症紙芝居を使った教育を行っています。

新しい試みとして、受講生に紙芝居のハンドアウトを郵送し、実際に身近な人に認知症について、自分が学んだことを伝える実践ワークを行いました。

受講生からは、その実践の動画と感想が送られてきています。

動画の撮り方や紙芝居の披露の仕方もそれぞれ異なり、さまざまな工夫がされていてとても面白いものでした。感想を読むと、皆それぞれが、認知症ケアを人に伝える喜びを感じている様子でした。

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確かに、認知症の話ができるのは、医者や専門家だけだと思われがちです。しかし、紙芝居の内容を学べば、次の日から自分で人に伝えられるようになる。これは、きらめき介護塾が編み出した画期的なアイデアだと思います。

SNSが広がっている今の時代、誰もが発信者になれます。 観客として聞くだけではなく、自らパフォーマーとなり発信することができる時代です。

紙芝居というツールを使って、認知症について発信する人が増えていけば、それだけ社会は認知症の人にやさしくなっていくと思います。

私は、自分がパフォーマーとして発信していくよりも、認知症について伝えられる人をどんどん育てていきたいと考えています。

それが、やがて日本の介護を世界に届けることにつながっていく。そう思っています。